日本語教育学原論a(2016年度4月から現在まで) |
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◇講義題目日本語研究における科学的・実証的研究法:音韻・形態素・語彙編 ◇担当教員玉岡賀津雄 ◇授業時間と教室前期,火曜日の6限目,18:15~19:45,全学教育棟北棟4階 405 ◇オフィス・アワー
月曜日 (16:30~18:00) ◇目的・ねらい日本語の音韻、形態素、語彙、複合語に関する基礎知識を基に、これらの領域で使われているコーパス検索、テストによる検証、認知処理実験を紹介し、言語に対する科学的な実証研究が理解できるようにする。そのために、授業ごとに異なるテーマの論文を紹介し、コーパス検索と解析法、テスト理論、各種実験手法、各種多変量解析、因果関係解析法などの手法による研究が理解できるようにする。これらの知識を身につけることによって、日本語を外国語の一つとして科学的に分析する技能を身につけ、専門性の高い日本語教育に応用する技能を養う。 ◇授業内容
授業ごとに日本語のさまざまな特徴や外国語としての日本語習得を扱った研究を紹介して,日本語教育に有効な基礎知識と科学的実証法について議論することで、日本語教育への応用力を養う。具体的には、「音韻構造」「ピッチアクセント」「連濁」「漢字と漢字語の特徴」「漢字の特徴」「漢字語の日韓中類似性」「外来語」「複合動詞」「動詞を含む複合名詞」などを扱った研究論文を取り上げる。各テーマについて議論するとともに、コーパス、実験、テストなど論文で使用したデータ、収集法および統計解析について説明し、科学的な実証法による研究例に触れる。こうした研究論文についての議論を介して、新たな研究の着想、仮説の設定、調査計画、検証方法、データの整理、解析といった一連の研究の流れを身につける。 ◇教科書授業ごとに研究論文など資料を配布する。 ◇参考文献
Tamaoka, K. (2015). Chapter 18: Processing of the Japanese language by native Chinese speakers. In Mineharu Nakayama (Ed.), Handbooks of Japanese Psycholinguistics (pp.283-332), Berlin, Germany: De Gruyter Mouton. 木山幸子・玉岡賀津雄 (2011). 自他両用の「-化する」における自動詞用法と他動詞用法の比較: 新聞コーパスの用例に基づく多変量解析, 言語研究, 139, 29-56. 玉岡賀津雄・木山幸子・宮岡弥生 (2011). 新聞と小説のコーパスにおけるオノマトペと動詞の共起パターン. 言語研究, 139, 57-84.
注: 授業中に紹介する論文は,この玉岡賀津雄のホームページの中の「研究業績」からダウンロードできる。 ◇履修条件特になし ◇成績評価平常点(授業中の発言・討論)(20%)、最終テスト(40%)、期末のレポート(40%) |
日本語教育学原論b(2016年度4月から現在まで) |
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◇講義題目日本語研究における科学的・実証的研究法:動詞・述部・文・語用編 ◇担当教員玉岡賀津雄 ◇授業時間と教室後期,火曜日の6限目,18:15~19:45,全学教育棟北棟4階 405 ◇オフィス・アワー月曜日 (16:30~18:00) , 場所: 全学教育棟北棟4階403 ◇目的・ねらい日本語の動詞に関連した自他および派生・非派生関係、述部の構造、各種の文の統語構造、迷惑・助言場面などのおける言語使用、ポライトネス理論などに関する基礎知識を基に、これらの領域で使われているコーパス検索、テストによる検証、認知処理実験を紹介し、言語に対する科学的な実証研究が理解できるようにする。そのために、授業ごとに異なるテーマの論文を紹介し、コーパス検索と解析法、テスト理論、各種実験手法、各種多変量解析、因果関係解析法などの手法による研究が理解できるようにする。これらの知識を身につけることによって、日本語を外国語の一つとして科学的に分析する技能を身につけ、専門性の高い日本語教育に応用する技能を養う。 ◇授業内容授業ごとに日本語のさまざまな特徴や外国語としての日本語習得を扱った研究を紹介して,日本語教育に有効な基礎知識と科学的実証法について議論することで、日本語教育への応用力を養う。具体的には、「動詞の自他」「動詞の派生・非派生の関係」「動詞述部の補部構造」「述部の構造」「文理解」「視座の一貫性」「敬語」「ポライトネス理論」「助言・迷惑場面での言語行為」「男女言葉」などを扱った研究論文を取り上げる。各テーマについて議論するとともに、コーパス、実験、テストなど論文で使用したデータ、収集法および統計解析について説明し、科学的な実証法による研究例に触れる。こうした研究論文についての議論を介して、新たな研究の着想、仮説の設定、調査計画、検証方法、データの整理、解析といった一連の研究の流れを身につける。
第1回:動詞の自他と派生・非派生関係および外国人日本語学習者による動詞の認知処理と習得 ◇教科書授業ごとに研究論文など資料を配布する。 ◇参考文献
Tamaoka, K., Sakai, H., Kawahara, J., Miyaoka, Y., Lim, H., & Koizumi, M. (2005). Priority information used for the processing of Japanese sentences: Thematic roles, case particles or grammatical functions? Journal of Psycholinguistic Research, 34(3), 281-332. Kiyama, S., & Tamaoka, K. (2013). Response Strategy Changes Depending on the Interlocutor’s Face-saving and Face-threatening Acts: A DCT Study. Studies in Language Sciences, 12, 15-42. 大和祐子・玉岡賀津雄 (2013). 中国人日本語学習者による外来語処理への英語レキシコンの影響. レキシコンフォーラム, 6, 229-267. ◇履修条件特になし ◇成績評価平常点(授業中の発言・討論)(20%)、最終テスト(40%)、期末のレポート(40%)。 |
日本語教育学原論a(2015年度3月まで) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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◇講義題目実証的言語研究法・基礎編 ◇担当教員玉岡賀津雄 ◇授業時間と教室前期,火曜日の6限目,18:15~19:45,全学教育棟北棟4階 405 ◇オフィス・アワー
月曜日 (16:30~18:00) ◇目的・ねらい日本語教育・習得の研究を対象として,心理言語学的なアプローチによって,言語の研究を「直感」ではなく「実証」的に行うための研究および実践への応用の方法を習得することを目的とする。各授業のテーマについて,科学的な言語研究のための調査・実験計画の立案,データの統計解析,分析結果の読み方,論文での報告の仕方など一連の論文作成のための方法を身につける。なお,講義の焦点は日本語教育であるが,言語一般の研究,実験研究などもテーマとして含んでいる。 ◇授業内容
言語研究,特に日本語教育のための研究に関連して,講義では,クラスごとに研究テーマがある。それに対して, [各クラスの授業内容 ? グループ間比較と記述的アプローチ]
授業後に,四者択一形式の最終試験を実施する。 ◇教科書授業中に資料を配布する。 ◇参考文献
注: 授業中に紹介する論文は,この玉岡賀津雄のホームページの中の「研究業績」からダウンロードできる。 ◇履修条件特になし ◇成績評価授業への出席および積極的な参加,さらに最後の授業で,四者択一のテストを実施して評価する。 |
日本語教育学原論b(2015年度3月まで) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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◇講義題目実証的言語研究法・発展編 ◇担当教員玉岡賀津雄 ◇授業時間と教室前期,火曜日の6限目,18:15~19:45,全学教育棟北棟4階 405 ◇オフィス・アワー月曜日 (16:30~18:00) , 場所: 全学教育棟北棟4階403 ◇目的・ねらい日本語教育・習得の研究を対象として,心理言語学的なアプローチによって,言語の研究を「直感」ではなく「実証」的に行うための研究および実践への応用の方法を学習し,習得することを目的とする。クラスごとに言語研究のテーマがあり,科学的な言語研究のための調査・実験計画の立案,データの統計解析,分析結果の読み方,論文での報告の仕方など一連の論文作成のための方法を身につける。なお,「日本語教育学原論 a」では,言語の実証的研究のための基礎を学んだが,「日本語教育学原論 b」では,高度な統計ソフトや数学理論を応用した言語研究の実証法を習得する。 ◇授業内容「日本語教育学原論a」の授業に続いて,言語研究,特に日本語教育研究に応用できるより高度な数学・統計解析法を使った研究手法を身につけるために,まず基本的な予測統計の分析を学習する。具体的には,相関係数,単回帰,重回帰,判別分析を教える。実際の言語研究で得られたデータを使いながら, IBM-SPSS社の統計パッケージを使って分析してみる。もちろん,得られた結果の読み方,図表の書き方,報告の仕方も同時に学ぶ。基本的な予測統計が終ると,次の6つを紹介する。 (1)構造方程式モデリング (SPSS AMOS 16.0)―構造方程式モデリング (SEM; structural equation modeling)とは,多変量の因果関係のモデルを証明するための分析法である。IBM-SPSS社が開発した AMOSと呼ばれる統計ソフトのおかげで,この難解な統計解析が恰も「お絵かきソフト」のようにできるようになった。具体的には,中国語・韓国語を母語とする日本語学習者に行った日本語能力試験のデータを使用して分析を試みる。SEMの基本概念,変数の種類とその意味,モデル検定の指標とその読み方,結果の解釈,論文で使うための作図などを教える。 (2)決定木分析(回帰木分析と分類木分析の両方)-コーパスから得られた頻度ばかりでなく,スケールのデータにも使える多変量解析である。ある特定の従属変数を,複数の独立変数で予測する手法である。従属変数を予測する強さで,独立変数の影響力の結果を階層化して樹形図 (dendrogram)として描いてくれる高度な統計解析である。これまで経済学・経営学のマーケティングの研究で使用されてきた解析法であるが,言語研究にも極めて有効である。 (3)小規模サンプルのための項目応答理論 (T-DAPという統計ソフトを使用 )-項目応答理論 (IRT: item response theory)はテストの受験者数が大規模でなくては効力を発揮しないのが普通である。しかし,それでは日本語教育の現場で使用するテストには実用的ではない。そこで,100名くらいの小規模の受験者に対して使用できる1パラメタ・ラッシュモデル (Rasch Model)を紹介する。データとしては,中国語・韓国語を母語とする日本語学習者の日本語能力テスト,和製英語の理解テスト,慣用句・オノマトペの理解テストなどを使用する。 (4)エントロピー (entropy)と冗長度 (redundancy)によるコーパス解析 (Microsoft Excelに公式を入れて計算 )-シャノンの情報の数学理論からエントロピーと冗長度の指標をコーパス研究に応用する方法を教える。具体的には,韓国語を母語とする日本語学習者の敬語表現や日本語母語話者とコーパス頻度のオノマトペのデータなどを使用する。さらに, (5)反応実験を実施するためのE-primeの使い方,眼球運動実験とデータ分析,さらに脳波(Electroencephalogram: EEG)を使った事象関連電位(ERP: event-related potentials)の測定とデータ解析について扱う。 [各クラスの授業内容 ? 実験手法,予測統計および因果関係]
授業後に,四者択一形式の最終試験を実施する。 ◇参考文献
授業中に紹介する論文は,この玉岡賀津雄のホームページの中の「研究業績」からダウンロードできる。 ◇履修条件特になし ◇成績評価授業への出席および積極的な参加,さらに最後の授業で,四者択一のテストを実施して評価する。 |